この頃、美容外科でよく見かける「糸リフト」。ダウンタイムが少ないことで評判の施術法ですが、実際のところどうなんだろう?とまだ一歩踏み出せず悩んでいる方も多いのではないでしょうか。
そんな方のために腫れや跡など、糸リフトの不安要素を徹底的に探っていきます。
糸リフトとは?シワが取れるメカニズムとは…
顔のリフトアップの施術の中に「糸リフト」というものがあります。
ただ、この施術についてまだよくわからないという人も多いかと思いますが、糸リフトは地肌を切開するフェイスリフトとは異なり、地肌を切り開くことなく肌を持ち上げることができる施術法です。
医療用の溶ける糸で皮膚を持ち上げる
糸リフトでは、医療用の糸を肌の中に入れてたるみを持ち上げます。
糸には突起がついており、これが皮膚の繊維に引っ掛かることでしっかりと持ち上げることができるのです。
糸リフトで使われる糸のほとんどは体内に溶けて吸収されます。
溶ける糸の場合は8か月ほどで自然に体内から消えます。
もちろん溶けない糸を使った施術もあり、その場合は素肌に溶けないので、溶ける糸よりも少し効果の持続期間が長いのがメリットです。
糸リフトは針で皮膚に糸を通すので、フェイスリフトのように地肌に傷をつけることがないことも嬉しいポイントです。
リフトアップの施術を受けたいけれど、顔に傷をつけるのは嫌だという人にとっては、糸リフトは適した手術と言えます。
コラーゲン・エラスチンが増える
糸リフトを皮膚内に入れることで、皮膚の周りの細胞が刺激され、コラーゲンやエラスチンなどの弾力成分の生成が促されます。
糸は8か月ほどで体内に溶けてなくなるわけですが、糸の周りにコラーゲンやエラスチンが生成されるので、皮膚を持ち上げる力が持続しやすくなります。皮膚の弾力もアップするので、ハリのある素肌を保つことができます。
長いものであれば、糸が溶けても1年ほどは効果が持続するので、少ない負担で効果を持続させたいという人にとってはぴったりの施術方法です。もちろん、コラーゲンやエラスチンなどの成分が増えることで肌のたるみだけでなく、しわや肌の潤いなども改善され、若々しい素肌に導くことができます。
糸リフトの種類とその効果について
糸リフトと一口に言っても、様々な種類があります。
それぞれ適したものが異なるので、クリニックで医師と相談しながら決めると良いでしょう。
糸リフトの種類としては、溶けない糸を使ったものと、溶ける糸を使ったものが3種類あります。
バイオコーンを使ったもの
バイオコーンを使った糸リフトは、引き上げる力や固定力が高いのが特徴です。
円錐状のバイオコーンがついており、これが皮膚にしっかりと絡まって肌のたるみをぐっと引き上げることができます。円錐状のバイオコーンは、基本的に360度角度を調整することができるので、より効率よく持ち上げることができるのも一つのポイントです。
体内に吸収されるまでには、糸が18か月、バイオコーンは12か月と他の糸リフトの施術によりも長いので、リフトアップの持続期間も2年と長めです。
しっかりと肌を引き上げて、施術のし直しを少なく済ませたいという人には、バイオコーンを使った糸リフトがおすすめです。
トゲの先に針がついたもの
糸リフトで使われる糸には基本的に突起がついており、これが皮膚の繊維に絡まるので皮膚を引き上げることができます。
加えて、そのトゲの先端に針がついていて、先端が湾曲しているものもあります。
このタイプの糸リフトは、引き上げた皮膚を筋膜にしっかりと固定することができるので、たるみを緩和してぐっと肌を持ち上げることができるのです。
また、細かい糸が皮膚の繊維の中で絡まるように支え合うことで、より皮膚を持ち上げる力を強めることができます。
細かい毛状のもの
細かい毛が糸の中心に向かって左右対称的に生えている糸を使った糸リフトもあります。
これは、皮膚の中で支えあうようにして肌を固定し、リフトアップすることができます。
ただ、固定力に関してはこれまで紹介してきた2つのタイプよりも弱いので、軽度のたるみ向けです。重いたるみで悩んでいるという人は、バイオコーンを使って強力に持ち上げるものを選んだほうがいいでしょう。
溶けない糸を使ったもの
糸リフトというと、溶けて体に吸収される糸を使ったものが主流ですが、中には溶けない糸で施術を行う場合もあります。
溶けない糸は丸みを帯びた糸で、肌を傷つけにくいようにできているので、地肌に負担がかかりにくいのが大きなメリットです。
ただ、体内に糸は残るので、その点では少し負担になってしまうこともあるでしょう。
溶けない糸は皮膚を支える力も強いので、強力に皮膚を持ちあげて、2〜3年という長い期間効果を持続させることが可能です。
1回の施術で長期間肌をリフトアップさせたいという「持続力重視」の人は、こちらの施術を選ぶといいでしょう。ただし、溶けない糸は抜糸をする必要があります。
糸リフト、腫れや跡などダウンタイムはある?
美容の施術を受ける際に最も気になるところはやはりダウンタイムではないでしょうか。
少なくとも肌に負担をかけるのですから、少しは影響が出ることは覚悟しておかなければなりません。
では、糸リフトによるダウンタイムはどのようなものがあるのでしょうか。
腫れは数日続く
糸リフトの施術を受けると、術後に腫れが起こる場合が多いです。
切開をしないとは言え、地肌に針を刺すことになるので、細胞が刺激を受けて炎症を起こし、腫れてしまうのです。
ただ、切開を行う他の施術によって起こる腫れとは異なり、軽度なので多くの場合は顔が少しむくんだように感じる程度です。
腫れは基本的に3〜5日ほどで引き、1週間もすればほぼ目立たなくなります。そのため、そこまで心配する必要はありません。
内出血が起こる場合もある
糸リフトの施術を受けると、内出血が起こる場合もあるので気をつけなければなりません。
針が血管を傷つけて内出血を起こすと、顔が赤くなるのでびっくりする人も多いでしょう。しかし、この内出血も早ければ1週間、遅くても2週間ほどで治まってくるので、さほど心配する必要はありません。
ただし、内出血が起きている間はやはり目立ちやすいので、人と会う予定がある場合には施術を受けない方が賢明です。
針跡が残るが、次第に消える
美容の施術を受けると、跡が残るのではないかと心配している人もいるでしょう。
肌を切開するフェイスリフトなどでは縫合した部分にどうしても跡が残ってしまいますが、糸リフトの場合は針を使って糸を通すだけなので、傷跡はほとんどできません。
針を通した時の跡が術後には残りますが、これも時間の経過とともに次第に目立たなくなっていきます。
肌に傷をつけたくないという人や、傷跡が目立つのが嫌だという人にも適した施術法なのです。
糸リフト施術後の注意点
糸リフトを使用したリフトアップ施術の際には、いくつか気をつけなければならないことがあります。しっかりチェックしておかないと、フェイスリフトの効果が半減してしまう可能性があるので、気をつけましょう。
数日は顔を動かさない
まず、糸リフトの施術を受けた後は、基本的に数日間顔を激しく動かすことはできません。
大声で笑ったりして表情筋を大きく動かすことなどは、控えた方がいいでしょう。
施術後は肌にまだ糸がしっかり定着していないので、その状態で顔を動かすと糸がずれてリフトアップの効果が薄れてしまう可能性があるのです。
術後数日間は糸がしっかりと固定されるまで待ち、できる限り顔を動かさないようにして過ごしましょう。
マッサージも控える
肌の血行を良くするために、マッサージを良くやっているという人もいるかと思います。
しかし、糸リフトの施術後にマッサージをすると、せっかく固定した糸がずれてしまう可能性があるので注意が必要です。
施術後1週間ほどは顔のマッサージは避けて、糸をしっかり固定させることが大切です。
血行を良くするためには蒸しタオルなどで肌を温めたり、温かいものを食べたりすると良いでしょう。
【まとめ】糸リフトの効果や副作用は?
今回は、糸リフトの施術を受ける際の効果や副作用について紹介してきました。糸リフトにはさまざまな魅力がありますが、主なポイントは以下のとおりです。
・糸リフトで使用する糸には、複数の種類がある
・糸リフトの施術には、ダウンタイムや注意点がある
糸リフトの施術を受けて、若々しい素肌を維持しましょう!